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HOME >> 債権の回収方法 >> 283.債権回収の方法

2007年02月26日

283.債権回収の方法

・取引先に商品を掛けで売ったのに、支払期日を経過しても代金を支払ってくれない。
・同業者の知人にお金を貸してほしいと頼まれたので事業資金を融通したが返してくれな い
・友人から頼まれてお金を貸したが返済がない。

この様な金銭の支払いに関してトラブルは、普通に生活していても誰にでも起こり得ることです。

万が一みなさんが商品を売った側、お金を貸した側になったら、どのようにして債権の回収を図ればいいのでしょうか?

正直なところどのようなプロセスで、どのような手続きを使えばいいのか、どの辺りが大切なポイントなのかわからないことが多いことと思います。

そのような場合に備えて、今日から何回かの連載で一般的な債権回収の方法を掲載していきたいと思います。

債権回収の手続きは大まかには次のような流れで進むことが多いと思います。

1.商品の掛け売り又は金銭の貸借(各種取引)
  ↓
2.支払期日又は返済期限を経過するも、お金の支払いが無い。
  ↓  
3.支払い又は返済の催告
  ↓ 
4.回収のための交渉
  ↓
5.最終催告(通告)
  ↓
6.法的手続き
  ↓
7.強制執行による回収

あくまで私は司法書士ですので、法律的な部分を中心に、実際の債権回収のノウハウを交えて手続きを見ていきたいと思います。

イメージしやすいように、下記事例の場合で手続きを進めていきます。

事例
Aさんは卸売業者です。取引先のBさんに100万円の商品を翌月10日現金支払いの約束で納入しました。
しかし約束期日である10日を過ぎても、Bさんは商品代金を支払ってくれません。

このような事例で、Aさんは、どのようなプロセスでBさんと支払いの交渉やそのための手続きを進めていけばいいでしょうか。

一般の方にもわかりやすいように、手形や小切手の取引やそれらを使った回収については省略させていただきます。

初回としては、まず具体的手続きを見る前に、債権回収の基本的な心構えから始めたいと思います、

事例の場合のように商品を売ったが支払ってくれないような時、普通は相手方に売掛金を支払ってくれと請求をします。しかし相手方は支払いをしない。ここでみなさんは法的手続きを考えるのではないでしょうか。

ちょっと待ってください。法的手続きを取り、裁判に勝ったとしても、果たして相手方から本当に債権を回収することが出来ますか?

Bはまったく資産も何もなく、判決を取ったとしても、実際には債権を回収することは出来ないかもしれません。

ここで1つ目の重要なポイントがあります。
Bの資産状況や営業状況の情報収集や分析です。
まずは回収の見通しや回収方法をプランニングすることから始めます。

Bに回収できる資産や商品があれば、一括払い等の和解締結や訴訟等の法的手続きを使って出きる限り早く債権を回収する方法も採れます。

しかし、まったく取れる見込みがない場合には?

そのような場合には、訴訟等の手続きを使わず、月々少額の分割払いの和解案を結ぶことなどを検討した方がいいかもしれません。

Bが、現時点では月割りでの少額の金銭の支払いも出来ない状態であれば、回収は諦めますか?

諦める必要はありません!
将来財務状況がよくなってきたら支払う契約や覚書を結んでおいて、Bの資力が回復するのを待つという手もあります。
Bの資力不足が一時的なものであれば、半年後には全額を回収できるかもしれません。

この様に債権回収の一番最初は、今後の回収方針を決定することから始めます。

司法書士 大竹弘幸

電話法律相談受付,登記,多重債務,債務整理,過払い請求の相談は無料,東京,新宿 

投稿者: 日時: 2007年02月26日 08:33 | パーマリンク |   ▲このページの上へ
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