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2006年08月29日

67.親族以外の第三者が成年後見人に選任された事例


Q:  親族以外の第三者が成年後見人に選任された事例を教えてください。



A:  次のような事例があります。
 親族以外の第三者が成年後見人に選任された事例
ア  本人の状況:統合失調症
イ  申立人:叔母 
ウ  成年後見人:司法書士
エ  成年後見監督人:社団法人成年後見センター・リーガルサポート
オ  概要
 本人は20年前に統合失調症を発症し,15年前から入院していますが,徐々に知的能力が低下しています。
 また,障害認定1級を受け障害年金から医療費が支出されています。本人は母一人子一人でしたが,母が半年前に死亡したため,親族は母方叔母がいるのみです。亡母が残した自宅やアパートを相続し,その管理を行う必要があるため,母方叔母は後見開始の審判の申立てを行いました。
 家庭裁判所の審理を経て,本人について後見開始されました。そして,母方叔母は,遠方に居住していることから成年後見人になることは困難であり,主たる後見事務は,不動産の登記手続とその管理であることから,司法書士が成年後見人に選任され,併せて社団法人成年後見センター・リーガルサポートが成年後見監督人に選任されました。

ア  本人の状況:重度の知的障害
イ  申立人:母 
ウ 成年後見人:社会福祉士
エ  概要
 本人は,一人っ子で生来の重度の知的障害があり,長年母と暮らしており,母は本人の障害年金を事実上受領し,本人の世話をしていました。ところが,母が脳卒中で倒れて半身不随となり回復する見込みがなくなったことから,本人を施設に入所させる必要が生じました。
 そこで,本人の財産管理と身上監護に関する事務を第三者に委ねるために後見開始の審判を申し立てました。
 家庭裁判所の審理を経て,本人について後見が開始されました。そして,本人の財産と将来相続すべき財産はわずかであり,主たる後見事務は,本人が今後どのような施設で生活することが適切かといった身上監護の面にあることから,社会福祉士が成年後見人に選任されました。

(注)最高裁判所「成年後見関係事件の概況」から


法務省「成年後見登記制度Q&A」より


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投稿者: 日時: 2006年08月29日 11:25 | パーマリンク |   ▲このページの上へ
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