134.遺言書が見つかったとき、どうすれば？

Ｑ：　　父が亡くなりましたが、自筆の遺言書が見つかりました。どうすればよいでしょうか？

Ａ：　　亡くなった方が遺言書を遺していた場合、原則として遺言書に従って遺産を分配することに
なります。

遺言書（公正証書による遺言を除きます。）の保管者又はこれを発見した相続人は、
遺言者の死亡を知った後、遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して、その「検認」を請求しなければ
なりません（民法第１００４条）。

また、封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人等の立会いの上、開封しなければならないことに
なっています（勝手に開封してはいけません。開封すると５万円以下の過料。民法第１００５条）。

「検認」とは、相続人に対し遺言書の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造や変造を防止するための、いわば証拠保全の手続きです。

ただし、その遺言書が法的に有効なものか否かを判断する手続きではありません。

司法書士　榎本