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HOME >> 相続の相談, 相続の法律基礎知識 >> 260.メモ用紙に遺言を書いても有効?

2006年11月16日

260.メモ用紙に遺言を書いても有効?

Q:  父が簡単なメモ用紙に遺言を書き残しました。これって法的効力はあるのでしょうか?



A:  遺言はメモ用紙や便せん、ノート、日記帳やチラシの裏など、何に書いてもかまいません。遺言が有効かどうかのポイントは法的成立要件を満たしているかどうかにかかってきます。

遺言の種類はこちらをご覧ください。

一般的にはメモ用紙に書いた場合は、自筆証書遺言に該当すると思われますが、自筆証書遺言は以下の要件を満たしていれば成立し、一つでも欠ければ遺言は無効となります

「自筆証書遺言」(民法第968条)
 法的要件
  1.全ての文章を自筆で記入する。
  2.作成日付を入れる。
  3.署名捺印をする。

1は自筆が要件ですので、ワープロやタイプライタで書いたもの、写真やビデオ映像などは無効となります。

では、イタリア語で書いてあった場合はどうか?

この場合、日本語で書かないといけないという制限はありませんので、外国語であっても遺言自体は有効となります。

2の作成日付があることが要件となっています。
具体的には、年月だけで日付の記載がないようはものは無効になります。
ただし、年月日の表示以外でも、○○歳の誕生日などと書いた場合には、作成日が特定できるので有効ですが、○年○月「吉日」などの場合には、作成日がないものとみなされてしまいます。

3の署名捺印は、氏名を自署し印を押すと言うことですが、氏名は基本的にはフルネームで書く必要があります。過去の判例では、姓の記載がなく名前のみの遺言書も、遺言書筆者との同一性がハッキリとわかる場合は有効と判断されたものもありますが、トラブルの原因にもなりますので好ましくありません。
また、印は実印だけでなく認印などでも有効です。判例によると拇印であってもよいとされています。

私も今まで、いろいろな遺言書を見てきましたが、曖昧な内容のものなどは、後々の相続人のトラブルの原因となることが多くあります。

市販の書籍の遺言例を参考にしたり、法律専門家に相談するなどして、出きる限りしっかりした形式で、内容のハッキリ分かるものを書くことをお勧めします。


司法書士 大竹弘幸

電話法律相談受付,登記,多重債務,債務整理,過払い請求の相談は無料,東京,新宿 

投稿者: 日時: 2006年11月16日 09:37 | パーマリンク |   ▲このページの上へ
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