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2006年09月11日

146.特に遺言が必要なケース


Q:  特に遺言が必要な場合はどのようなときですか?



A:  特に遺言が必要と思われるケースとしては、主に以下のような場合が考えられます。


①夫婦の間に子供がなく、被相続人の両親もすでにいないとき 

この場合、法定相続人は、「配偶者」と被相続人の「兄弟姉妹」となります。

この人たち(義理の兄弟姉妹同士)が良好な関係であれば、あまり心配はないかもしれません。

しかし、残された配偶者にしてみれば、義理の兄弟姉妹にも、被相続人の財産を相続する権利があると知って、「なぜ?」と抵抗を覚えることもあるでしょう。

また、お互いの家の行き来がほとんどなく関係が希薄であれば、「私の財産はこの家の者に相続させたい」と思うことでしょう。

このような場合、遺言で、配偶者に全ての遺産を相続させることもできます。
さらに、兄弟姉妹には「遺留分」がないので、後に遺留分を求められる心配もありません。

②法定相続人ではない人に財産を遺したいとき
(例:内縁の妻、息子の嫁、他に相続人がいる場合の兄弟姉妹など)

内縁の妻(婚姻届を出していない事実上の妻)や、息子の嫁など、法律上の「相続人」ではない人には、たとえ長年生活をともにしていたとしても、その人たちには相続する権利はありません。

このような、お世話になった人たちに自分の財産を遺したい場合、遺言で、財産を遺すことができます。

ただし、他に本来の法定相続人がいる場合、「遺留分」があることに注意が必要です。

③先妻の子と後妻がいるとき

先妻の子と後妻(さらには後妻の子)がいるときは、その関係が良好である場合はともかく、互いの関係がうまくいっていないこともあるでしょう。

遺言を遺していないと、後に相続争いに発展する可能性があります。

遺言で、遺産分割の方法の指定をしておけば、このようなトラブルを防止することもできるでしょう。

④相続人の中に障害のある人がいるとき

家族に障害のある人がいる場合、自分が亡き後のその人の生活に、不安や心配を憶えるでしょう。

そのような人がこれからの生活に困らないよう、できる限り財産を相続させるように、遺言を遺しておくべきです。

また、障害の程度にもよりますが、遺言で「成年後見人」等を指定したり、他の家族に対して、障害のある人の世話を託したりしておくと良いでしょう。

⑤相続人が誰もいないとき

配偶者や子供、あるいは両親、兄弟姉妹といった法定相続人、さらには代襲相続人もなく、相続人にあたる人が誰もいない場合、遺言で、特定の人に、自分の財産を譲り渡して(遺贈して)あげるとよいでしょう。

死後、所定の手続きを経て、亡くなった人に相続人がまったくいないことが確定したときに限り、「特別縁故者」(生計を同じくしていた人、被相続人の療養看護に努めた人などをいいます)に財産を分け与えることができます。

しかし、特別縁故者は、「自分で」財産の請求をしなければならず(民法第958条の3)、また請求をしなかったり、結局処分されなかった被相続人の財産は、最終的に国庫に帰属してしまいます(民法第959条)。

このような場合、遺言を遺しておくことで、自分の財産を遺したい人に時間や手間をとらせることなく、また自分の財産が国にとられてしまうといった結果を回避することができます。

⑥家業を長男など相続人の中の一人に引き継がせたいとき

自分が事業を行っており、死後その事業を子に継がせたいときも、遺言を遺しておくとよいでしょう。

遺言がない場合、遺産のどこまでが事業用の財産か把握できなかったり、遺産の分割によって事業用の財産までが分散してしまったりする恐れも出てきます。

遺言で後継者を指定して、その者に事業用の財産を相続させる、としておけば、死後の事業継続のトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。

⑦妻以外の人との間の子を死に際に認知し、相続させたいとき

婚姻関係にない異性との間に子供がいる場合、認知していなければ自分の子とは認められませんので、その子供には遺産を相続する権利はありません。

認知をしていない子供にも、死後の自分の遺産を相続させたいときは、遺言で認知をしておくことが必要です。

認知をすることにより、自分の死後、その子供は相続人となります。

妻との間に子供(嫡出である子)がいるとき、婚姻関係にない異性との間の子供(嫡出でない子)の法定相続分については、嫡出である子の法定相続分の半分となります。

「ともに自分の子供だから、相続分も平等に」、と考えるのであれば、あわせてその旨も遺言で遺しておくことができます。

司法書士 榎本

電話法律相談受付,登記,多重債務,債務整理,過払い請求の相談は無料,東京,新宿 

投稿者: 日時: 2006年09月11日 14:50 | パーマリンク |   ▲このページの上へ
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